コーヒーは死亡リスクを低下させる《ポリフェノール》

コーヒー成分で病気死亡リスクを減らす[飲む健康]

コーヒーは昔に海外から入った食品ですが、今では私たちの生活に深く浸透しており多くの場所で購入できます。
コーヒーを飲むことと健康については、以前から『健康に良い』『健康に良くない』といった議論が栄養や医学の専門家のあいだでは幾度となく繰り返されおり、一般人にはよく分からない話でした。

ところが『コーヒーを1日3〜4杯飲むと死亡リスクが低下する』という実験結果が発表されたのです。これは非常に興味深い情報です。



研究の対象と結果

今回の研究結果が注目するところは、日本の研究者が日本人90914人を対象に1990年から2011年まで追跡調査しているところです〔情報元(英文):https://academic.oup.com/ajcn/article/101/5/1029/4577564〕
さらに、この調査では42836人の中年世代メインターゲットにした追跡調査もふくまれています。あるていど年齢が高い世代は、多くのコーヒーを飲んでいるため調査対象として有益なデータが収集できるわけです。

研究結果

先に答えを言うと、研究結果から分かったコーヒーの効果(効能)は、

  • ガン(癌)を予防する効果は期待できない。
  • 糖尿病を抑制する効果は期待できない。
  • 心臓・脳血管・呼吸器に良好な効果あり。

と結論が出ました。

具体的な情報

コーヒーを飲むことによって、ガンの予防や糖尿病を抑えることが出来ませんが、血液系の循環器を良好な状態にたもつ『コーヒー善玉説』が確証されています。

  • コーヒーを飲む習慣と飲む量は、ガンの死亡リスクと関連がない。
  • 心臓系・脳血管系・呼吸器系の病気の死亡リスクはコーヒー摂取量と関連がある。
  • 心臓系の病気の死亡リスクは、コーヒーを1日3〜4杯飲む人は、ほとんど飲まない人より36パーセント低い。
  • 脳血管系の病気の死亡リスクは、コーヒーを1日3〜4杯飲む人は、飲まない人より43パーセント低い。
  • 呼吸器の病気の死亡リスクは、コーヒーを1日3〜4杯飲む人は、飲まない人より40パーセント低い。

効果の理由

なぜ、コーヒーは死亡リスクを低下させるのか?その効果を上げる成分は以下のとおり。

  • コーヒーに含まれる『クロロゲン酸』は、一酸化窒素を活性化させる効果があり、血管をしなやかにする。
  • コーヒーに含まれる『クロロゲン酸』が血圧を下げる。
  • 『ピリジニウム』が血栓を作りにくくする。


成分の効能

コーヒーにふくまれる様々な成分は、動脈硬化を予防し血管年齢を若返らせる効果や、血液をサラサラにしたり、さらに血圧まで下げてくれます。

クロロゲン酸

コーヒーには、カフェインのほかにクロロゲン酸といった血管拡張物質を含んでおり、動脈硬化の予防になります。

クロロゲン酸は、ポリフェノールの一種。コーヒーに多く含まれているため『コーヒーポリフェノール』というあだ名を持つ。摘出されるコーヒー1杯の割合として〈5~10 %〉がクロロゲン酸になります。コーヒー以外であれば、ナスやゴボウといった野菜にも含まれています。

クロロゲン酸は、血液中の LDL(悪玉コレステロール)の酸化を防止して動脈硬化性疾患を予防します。

ピリジニウム

また『ピリジニウム』は、体に入ると血管内で血小板が固まるのを防ぎ、脳梗塞の原因となる血栓ができないよう血液をサラサラにしてくれます。

健康なコーヒー飲み方

コーヒーの独特な香りと味わいはコーヒー好きには堪らないものがあるでしょう。まして飲むことで健康維持に効果があると医学的に実証されたわけですから、しかし身体に良いモノでも飲み過ぎは厳禁です。

研究結果で実証されたように、1日に飲む量は3~4杯程度であれば病気のリスクを下げることが期待できます。しかし、5杯以上になると「インスリンの働きが弱くなって糖尿病のリスクが高くなる」という報告もあります。くれぐれも飲みすぎには注意しましょう。

インスタントコーヒーの効果

健康維持に効果のあるコーヒーは「コーヒー豆からドリップしなければいかないのか?」という疑問も出てくるでしょう。

答えは、インスタントコーヒーでも冒頭の効果はあります。

コーヒーに含まれるポリフェノールを比べてみると分かるのですが、100mlあたりの含有量はドリップコーヒーが〈約 230 mg〉であるのに対して、インスタントコーヒーでは〈約 200 mg〉と予想以上に差がありません。ちなみに、煎茶だと含有量は〈約 120 mg〉ほどです。

芳醇な味わいを楽しみたいならコーヒー豆からいれるドリップコーヒーが良いですが、手軽さ重視であればインスタントコーヒーで気軽に健康維持をするのもオススメです。



コーヒーの種類

日本では古くからコーヒー文化が根付いているため、幅広い種類と方法のコーヒーが販売されています。

コーヒー豆

もっとも味わい深く、多くの成分を摂ることが出来るのがコーヒー豆からドリップするコーヒです。豆の種類・ブレンドされた品数とパック入り販売品だけでもかなり豊富。こちらでは飲みやすい『モカ』『ブレンド』などを紹介しています。

一杯摘出型:ドリップコーヒー

カップにセットしてお湯を入れるだけで本格的なドリップコーヒーが楽しめる、一杯摘出タイプです。

インスタントコーヒー

多くの種類が販売されて選ぶのに悩むのがインスタントコーヒーです。各社によって使われる豆の種類、ブレンド、製造法がことなっており、同じブランドのコーヒーでも味わいは商品ごとに違います。値段が高ければ必ずしも『自分好み』になるわけではないので、少しずつ試していけば相性の良いコーヒーが見つかりますよ。

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